年々、価格が高騰しているロードバイク業界。手頃な価格とコスパの良さで有名なGIANTやMERIDAのエントリーモデルでさえ、今では10万円出しても買うことはできない。でもちょっと待ってくれ。たとえ予算が10万円だったとしても、有名メーカーのエントリーモデルに匹敵するロードバイクは手に入るはず。
ということで今回は、10万円以内で購入できるロードバイクをランキング形式で紹介する。ランキングはスペックが良い順に並べただけじゃない。総合的に考えた上で「初心者におすすめできる!」と判断した順番に1位から選んでいる。ぜひロードバイク人生を始める最初の一台の参考にしてほしい。
ロードバイク選びのポイント
ロードバイクを選ぶときに気を付けてほしい5つのポイントを挙げる。
ロードバイク選びのポイント
①フレーム・フォークの材質
②コンポーネントのグレード
③ブレーキの種類
④重量
⑤購入先
詳細は下記記事で熱く解説しているから割愛させてもらう。まだ読んでない人はこちらの記事も読んでもらうと、ロードバイク選びの要点をスムーズに理解できると思う。
また、前提としてランキングに登場するロードバイクは
- フレーム本体の材質はアルミ
- フレームサイズが2サイズ以上ある
という2つの条件を満たしているものとする。早速ランキングに入ろう。
7位:PANTHER NEREUS
10万円以下で買えるSORAコンポ・油圧ディスクブレーキのロードバイク
フォーク:アルミ
コンポ :SORA ミックス
ブレーキ:油圧ワイヤー式ディスク(前後スルーアクスル)
重量 :9.8kg
購入先 :ネット(七分組)
価格 :9万6880円
7位からいきなりスペックが凄すぎる。SORAコンポに油圧ディスクブレーキ付きのバイクを、PANTHERが9万台で出してきた。それが2024年5月に発売されたばかりのNEREUS。
「スルーアクスル」はホイールとフレームを固定する方式のことで、メリットが多いのでよくディスクブレーキに採用される。メリットの一つが、ホイール幅が広くてもフレームに収まること。将来的にホイールを交換したくなった時に選択肢が広がるので嬉しい。
気になるのは油圧ワイヤー式ディスク。パンサー自社製らしく、制動力や安全性について情報が少ない。元々ロドマガでは、初心者の最初の一台にディスクブレーキよりもリムブレーキをおすすめしている。だからおすすめ度は下がった。
ただディスクブレーキなのに重量が9kg台で軽いのはかなり評価できる。ブレーキの情報が出回って問題なければ、もっと順位を上げるのは確実だろう。
6位:TOTEM TR4.0
実質7万円台でSORAコンポ・機械式ディスクブレーキのロードバイク
フォーク:アルミ
コンポ :SORA ミックス
ブレーキ:機械式ディスク(前後スルーアクスル)
重量 :11.2kg
購入先 :ネット(七分組)
価格 :8万820円
6位のバイクも中々にコスパが凄い。SORAコンポ、機械式ディスクブレーキ付きでこの価格。それはTOTEMが2023年に出したモデル、TR4.0。
SORAコンポはエントリーモデルの中では高品質で最高。なんだけど、残念ながらSORA統一ではなくミックス。この「ミックス」は悪い意味で使っていて、全てのコンポがシマノ製ではなく、一部他メーカーを使っていることを表している。それでもこの価格帯で、メインコンポのSTIレバーや前後ディレイラーにSORAが使われていることが凄い。
TR4.0もスルーアクスル対応なのでホイールカスタムの幅が広がって嬉しい。唯一気になるのは重量の重さ。でもそれすらデメリットに感じさせないくらいコスパが素晴らしい。
予算10万円でSORAコンポ、機械式ディスクのロードバイクがほしい人は『TOTEMのTR4.0一択』と言えるくらいおすすめできる。
5位:ART A660 ELITE
日本の職人の手で作るアルミロードバイク
フォーク:クロモリ
コンポ :Claris ミックス
ブレーキ:リムブレーキ
重量 :10.6kg
購入先 :ネット(七分組 ※有料オプションで完組に変更可能)
価格 :6万280円
ここからロドマガおすすめのリブレーキモデルが続く。まずおすすめしたいのはアートサイクルのA660 ELITEだ。
なんと言っても安い。10万円どころか実質5万円台でClarisコンポ付きのロードバイクが手に入るんだから驚き。しかもブレーキ以外は全てClaris。コストカットされやすいクランクもシマノ Clarisを使ってるからコスパ良すぎ。
完成車の組み立ては全て日本国内の自社工場で行っている。一台一台職人の手によって組み立てられた自転車の安心感は違う。メイドインジャパンにこだわりを感じるし、職人が組み上げるロードバイクは確かな品質を誇る。
さらにロゴパターンやバーテープをカスタムでき、なんとロゴを無しにするなんてこともできちゃう。予算不足だけど高品質なアルミロードがほしい人、A660 ELITEを買わない選択肢があるだろうか、いやない。(反語)
4位:XDS RT500
世界トップクラスの巨大メーカーが贈る日本限定販売モデル
フォーク:アルミ
コンポ :Claris ミックス
ブレーキ:リムブレーキ
重量 :10.8㎏
購入先 :ネット(完組)
価格 :7万4800円
もし今「世界三大自転車メーカーを選べ」と言われたら、俺は迷わずGIANT、XDS、MERIDAの3つを選ぶ。日本での知名度はまだまだ低いが、XDSはそれほど凄いメーカーなんだ。
そんなXDSが作るロードバイクがしょぼいはずはない。それを証明したのが限定モデルのRT500。シマノ Crarisコンポを採用し、GIANTやMERIDAのエントリーモデルに匹敵するスペックを誇る。
それなのに7万円台。GIANTやMERIDAのエントリーバイクは12〜13万円するので安すぎて引く。安さの秘密はネット販売。一部店舗での購入もできるらしいが、日本国内でのXDSの販売経路はネットが主戦場。店舗に卸す費用がない分、安く日本に提供してくれている。
ネット購入だとしても完全に組み立て調整した状態で配送してくれる。ここが推しポイント。初心者のネット購入で一番不安な組み立てに怯える必要はない。そんなXDSのRT500は間違いなく推せるロードバイクになっている。
3位:SUNPEED MARS
最安のカーボンフォーク付きClaris組みエントリーモデル
フォーク:カーボン
コンポ :Claris ミックス
ブレーキ:リムブレーキ
重量 :9.4kg
購入先 :ネット(七分組)
価格 :8万4620円(送料:4820円込み)
ロドマガの中の人が買うかどうか最後まで迷ったロードバイク。それがサンピードのマーズ。
一番はコストパフォーマンスの良さ。販売直後から3000円値上げしたものの、8.5万円でカーボンフォークが付いたシマノClaris組みのロードバイクは他のメーカーにはない。ちなみにGIANTで同スペックのものだと13万もする。
何よりも見た目がカッコいい。エアロハンドルにディープリムホイールを標準搭載していて今風のエアロバイク。にもかかわらず重量9.4kgでホイール交換でさらなる軽量化も目指せる。
壊れやすいディレイラーハンガーが入手しやすいのも嬉しい。ディレイラーハンガーはメーカーや型番ごとに規格が統一されておらずメーカー注文になりやすい。それがヤフーショッピングで気軽に購入可能。自分ならバイク本体と共に一緒に購入しちゃう。
そんな痒いところに手が届くコスパ抜群のサンピードのマーズ。誰か俺の代わりに手に入れて感想を教えてほしい。
2位:KhodaaBloom FARNA CLARIS
現ロードバイク界エントリーモデル部門 コスパ最強ブランド
フォーク:カーボン
コンポ :Claris
ブレーキ:リムブレーキ
重量 :9.5kg
購入先 :店舗 / ネット(完組)
価格 :9万6000円
日本自転車メーカーが生んだ日本人のためのスポーツブランド。それがKhodaaBloom。その初心者向けモデルであるFARNA CLARISはコストパフォーマンスが抜群なんだ。
まずコンポが全てシマノのClarisで統一されている。他メーカーがケチりやすいブレーキやクランクもすべてClaris。さらにはカーボンフォークまで付いている。これが10万円以下なんだから恐ろしい。
特徴的なのは補助ブレーキが付いているところ。ロードバイクに乗り始めた頃は、STIレバーでのブレーキ操作に慣れないことが多い。補助ブレーキはママチャリと同じ感覚でブレーキをかけられるので、事故の危険性が低くなる。
ネットで注文しても完全組み立てで家に届くし、店舗で購入することもできる。日本人に最適化された欠点なしのこのロードバイク。最初の一台に強くおすすめできる。
1位:NESTO FALAD PRO
ロードレーサーが認める最軽量エントリーロードバイク
フォーク:カーボン
コンポ :Claris
ブレーキ:リムブレーキ
重量 :9.3kg
購入先 :店舗 / ネット(完組)
価格 :9万3830円
栄えある第1位は、NESTOからFALAD PROを選出した。実はこのモデル、ロドマガの中の人も乗っている。所有者だからこそ自信を持っておすすめできる。
まずはスペック。カーボンフォークでコンポは全てClarisが付いてる。上位グレードと同じフレームだからめちゃくちゃ軽い。こんなにハイスペックなのに実質8万円台で購入可能。ほんとコスパ良すぎ。
コーダーブルームのファーナクラリスとの差別化は、補助ブレーキの有無。補助ブレーキはロードバイクに慣れるためには良い。ただ慣れた後は取り外すことになり無駄なコストがかかっちゃう。個人的に補助ブレーキはなくてもいい派。ここで1位2位の間で差が付いた。
FALAD PROは店舗でも購入できるし、ネットで注文しても完全に組み立てた状態で配送される。組み立てが不安だったり、シフト・ブレーキ調整ができない人に嬉しいサービスだ。
総合的に最高なロードバイク。買わない理由があるだろうか、いやない。
スペック横並び比較
最後に、紹介したロードバイクのスペックを横並びにした一覧表を掲載する。
初めてロードバイクを買う時、どれくらい予算を用意すればいいか分からないと思う。その答えは10万円。
5万円以下だとマトモなものはなく、15〜20万円だと初心者にとってオーバースペックになりがち。ロードバイク市場で最初のロードバイクに丁度いい価格が10万円以下になる。
予算10万あれば良いロードバイクが手に入るのは、この記事で証明できたと思う。記事を参考に自分にとって最高の一台を手に入れてほしい。
【7位】 PANTHER NEREUS | 【6位】 TOTEM TR4.0 | 【5位】 ART A660 ELITE | 【4位】 XDS RT500 | 【3位】 SUNPEED MARS | 【2位】 KhodaaBloom FARNA CLARIS | 【1位】 NESTO FALAD PRO | |
フォーク | アルミ | アルミ | クロモリ | アルミ | カーボン | カーボン | カーボン |
コンポ | SORAミックス | SORAミックス | Clarisミックス | Clarisミックス | Clarisミックス | Claris | Claris |
ブレーキ | 油圧ワイヤー式ディスク | 機械式ディスク | リムブレーキ | リムブレーキ | リムブレーキ | リムブレーキ | リムブレーキ |
重量 | 9.8kg | 11.2kg | 10.6kg | 10.8kg | 9.4kg | 9.5kg | 9.3kg |
購入先 | ネット(七分組) | ネット(七分組) | ネット(七分組 / 完組) | ネット(完組) | ネット(七分組) | 店舗/ネット(完組) | 店舗/ネット(完組) |
参考価格 | 9万6880円 | 8万820円 | 6万280円 | 7万4800円 | 8万4620円 | 9万6000円 | 9万3830円 |